JRAはどうやって儲けてるの?馬券の仕組み

この記事の結論

100円分かったときのJRAの売り上げのうち

  • 単勝:20.0%
  • 複勝:20.0%
  • 枠連:22.5%
  • 馬連:22.5%
  • ワイド:22.5%
  • 馬単:25.0%
  • 3連複:25.0%
  • 3連単:22.5%
  • WIN5:30.0%

がそれぞれJRAに入る。その中で、

①その40%は国に納める金額となる。

(税金①)

②残り利益で運営をし、その利益から半分が国に納める金額になる。

(税金②)

馬券が買われ続ければ、国もJRAも嬉しい制度となっています。

競馬は勝つと思う馬の馬券ではなく、期待値が高い馬の馬券を買わないとプラス収支にはなりません。

例えば勝つ確率が75%(4回走ったら3回は勝つ)として、単勝オッズが1.3倍だったらその馬券は買ったほうがいいでしょうか?

答えはNoです。

なぜなら、0.75×1.3 = 0.975で期待値が1を超えないからです

では勝つ確率が10%で(10回走ったら1回は勝つとして)、単勝オッズが11倍だったらその馬券は買ったほうがいいでしょうか?

答えはYesです

ここまで読んでいただいた方はもうお分かりだと思いますが、

0.1×11 = 1.1で期待値が1を超えたからです

このように勝つ確率が最も高い馬ではなく、期待値が最も高い馬を買わないと競馬では勝てません。

では、競馬はそのような仕組みになっているのでしょうか。

この記事では払戻率、控除率、国庫納付を紹介することで、競馬の仕組みを解説したいと思います。

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払戻率とは?

馬券が当たった人への払戻率は馬券の種類によって異なります。

馬券ごとの払戻率はこちらです

  • 単勝:80.0%
  • 複勝:80.0%
  • 枠連:77.5%
  • 馬連:77.5%
  • ワイド:77.5%
  • 馬単:75.0%
  • 3連複:75.0%
  • 3連単:72.5%
  • WIN5:70.0%

このように馬券の組み合わせの数が増えるにしたがって、払戻率は低くなる傾向にあります。

ちなみに、払戻率はたまに変更になることがあります。

2014年には枠連、馬連、ワイドがそれぞれ約3%アップして77.5%に、馬単と3連複は約1%アップして75.0%に設定されました。

今後も変更になるかもしれないですね。

また、払戻額の下一桁の部分はどのように計算されるのでしょうか。

実は切り捨てになっています(涙)

それじゃ、切り捨て部分はどこになっているかというとJRAの売上になっています。

控除率とは?

払戻率に似たような言葉で控除率というものがあります。

控除率は100%から払戻率を差し引いたもので、馬券購入額のうちJRAの売上になる割合を示しています。

馬券ごとの控除率はこちらです。

  • 単勝:20.0%
  • 複勝:20.0%
  • 枠連:22.5%
  • 馬連:22.5%
  • ワイド:22.5%
  • 馬単:25.0%
  • 3連複:25.0%
  • 3連単:22.5%
  • WIN5:30.0%

たとえば、100円の単勝を買うと20円分はJRAの売上になります。

このように競馬には控除率というものがありますので、馬券購入額のうち、控除額が引かれた払戻率の分の金額が馬券が当たった人に払い戻される仕組みになっています。

このために最も勝つ確率が高い馬の馬券を買うと的中率は高くなりますが収支ではマイナスになることが多く、逆に期待値が高い馬の馬券を買うと的中率は低くなりますが収支はプラスになりやすい傾向にあります。

国庫納付とは?

では、JRAの売上は何に使われているのでしょうか。

そこで大事な仕組みとなっているのが国庫納付です。

実はJRAの売上の一部は国庫に納められることになっています。

売上を100円とすると、そのうち約75円分は馬券が当たった人に払い戻されて残りの約25円がJRAの売上となります。

その約25円のうち10円が国庫に納付され、これが第1国庫納付金と呼ばれています。

残りの約15円はJRAの運営に充てられて、その運営によって利益が出た場合は、その利益の1/2が国庫に納付され、これが第2国庫納付金と呼ばれています。

国庫に納付された第1国庫納付金と第2国庫納付金のうち、3/4は畜産振興に、1/4は社会福祉に活用されています。

馬券に勝てばうれしいですが、負けても畜産振興や社会福祉に貢献したと思えれば前向きになれそうな気がします。

ちなみに令和3年度の第1国庫納付金と第2国庫納付金の合計額は約3,460億円でした。

まとめ

この記事では払戻率、控除率、国庫納付について紹介しました。

競馬は騎手、調教師、馬主、厩務員など競馬関係者の努力によって運営されているので、その分コストは控除されます。

馬券の売上のうち控除分を差し引いた金額を馬券が当たった人たちで分け合う仕組みになっていますので、も勝つ確率が高い馬はオッズが低くなり期待値が1を超えることが難しくなります。

逆に妙味がある馬は期待値が1を超える可能性があるので、長い目でみればプラス収支になる可能性があります。

馬券を購入する際にはこのような仕組みが背景にあることを理解することが重要ですね。

また、控除分の一部は国庫納付されて社会貢献に役立っています。

馬券が外れることは悔しいですが、外れても社会貢献したと思えば少しは気が紛れるかもしれません。

競馬は来週も来月も来年もありますので、競馬とは長い目で楽しく付き合いましょう!

今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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